公開日 2024年8月1日
(2024年8月1日1時23分)
全国の25~60歳の男女を対象にした調査で、過去3年以内に電話によるカスタマーハラスメント(カスハラ)を経験した人の内訳は以下の通りです。
- 暴言:65.3%(例:「嘘をつかれた」と長時間叱責)
- 長時間の通話:55.0%(例:毎朝毎夕、1時間以上のクレーム電話)
- 繰り返しの電話:39.6%(例:毎日、何度も電話がかかってくる)
- 威嚇・脅迫:35.9%(例:◯◯しないと××するぞという脅し)
- セクハラ:18.1%(例:女性従業員にのみ性的な質問)
カスハラ被害者の66.1%が「怒りや不満、不安」を感じ、49.8%が「仕事への意欲低下」を経験しています。さらに、以下の影響も報告されています。
- 仕事に恐怖を感じる:具体的な恐怖心の増大
- 眠れなくなる:不眠症の発症
- 異動や退職を望む:精神的負担による異動・退職の希望
- 通院や服薬が必要になる:心療内科などへの通院
- 休職・退職する:長期休職や退職
以下は、電話によるカスハラ発生率が低い業種です。
- 電気・ガス・熱供給・水道業:2.1%
- 鉱業、採石業:2.1%
以下は、発生率が高い業種です。
- その他サービス業:17.4%(例:コールセンター業)
- 医療・福祉:14.7%
- 卸売業・小売業:14.1%
- 製造業:11.1%
長年コールセンターで働く40代女性によると、職場環境は改善されつつあります。具体的には、お客様の不当な発言を許さないスタンスが固まり、社員を守る仕組みが整ってきています。
- 以前:お客様を批判することすら許されず、ハラスメントをかわす対処が現場に委ねられていた。
- 現在:不当な発言は許さないというスタンスが確立され、会社が社員を守る仕組みができつつある。
厚生労働省の資料によると、カスハラ加害者は「社会的地位の高い人」や「定年退職したシニア層」が多い傾向がありますが、若者や女性にもカスハラを行う人はいるため、特定の属性に限らないことが重要です。
- シニア層の割合が高い理由:精神的・心理的要素や老化、疾患が関係している可能性
- その他の属性:若者や女性でもカスハラを行う場合があるため、一概に決めつけることはできない。
これらの内容から、カスハラが広範な影響を及ぼしていることが明らかです。企業側には、さらなる対策と支援の強化が求められています。
参考:https://news.yahoo.co.jp/articles/9b20f424746e22646f8afb79666bbab86578de3a